1. どちらが好ましいかは、物件次第です
売却に適した退去状態は、立地・内装の傷み具合・これまでの業種によって変わります。スケルトンは内装や設備を撤去して建物の躯体が見えるようにした状態、居抜きは内装や設備を残した状態を指します。実際に残す範囲は物件ごとに確認が必要です。
居抜きは使える設備を引き継げる反面、次の用途に合わなければ撤去や改修が必要です。スケルトンは新たな内装を計画しやすい一方、次の利用者が内装・設備を整える費用を見込む必要があります。
2. 立地と「次に使う人」に合うかを考える
- 立地:飲食店、美容室、事務所など、どのような利用需要が見込めるか。
- 内装の状態:再利用できるか。傷みや故障があり、修理・撤去が必要か。
- 内装の種類:飲食店の厨房・排気設備、美容室の給排水などが、次の業種や配置に合うか。
たとえば同じ業種の出店需要があり、設備を使えるなら、残すことが検討材料になります。別の用途が見込まれる場所では、既存の内装がかえって制約になることもあります。設備が多いほど高く売れる、撤去すれば高く売れる、とは一律に言えません。
3. 撤去を決める前なら、選択肢を比べられます
撤去後に「残しておけば使えた」と分かっても、元に戻すには費用がかかります。テナントの退去を機に売却を考え始めた段階で、現状のまま相談することが大切です。
ただし、売却上の希望だけで退去条件を変えることはできません。賃貸借契約の原状回復条項、設備の所有者、リースの有無を確認し、残す物・撤去する物・費用負担を関係者と合意しましょう。契約の解釈で迷う場合は専門家にも確認してください。
この記事は店舗不動産の所有者向けです。借主による内装・設備だけの造作譲渡とは分けて検討します。